2. 見切り発車の体質(投げやり,付け焼刃,取り繕い,無謬性)
-完全オンラインなどできもしないのに,完全オンラインのための不動産登記法をつくり,どうせ当面
オンライン申請などできやしないと高をくくり,見切り発車で,つかえないシステムと取引障害と初めか
らわかっていた「登記識別情報制度」を導入してしまった。
登記識別情報の制度は,オンライン申請を導入するに際して,従前の登
記済証に代わって導入された登記手続に固有の本人確認情報です。オン
ラインでは,情報と媒体とが切り離されて送信されるため,特定物である
登記済証自体をオンラインで利用することはできないこと,また,登記済
証は有体物であり,近年のカラーコピー等の発達により偽造がされるおそ
れがあること等から,登記識別情報が導入されたものです。これにより,
登記手続における本人確認について,従前,登記済証及び印鑑証明書と
いういずれも有体物で確認を行っていたところ,登記識別情報及び電子
署名(電子証明書)又は印鑑証明書という改ざんがされにくい電子的な情
報又は電子的な情報と有体物という情報を組み合わせることにより,偽
造・改ざんされにくくなり,より本人確認の正確性が担保されることとなっ
たものと考えております。
また,登記識別情報は,登記名義人本人が自ら登記の申請を行う場合
に,本人が登記名義人であることを示すことができる情報です。
なお,この制度を導入するに当たっては,外部識者等をメンバーとする
研究会,パブリック・コメント,法制審議会の答申等を踏まえており,現状
においては,最善な制度であると考えております。
ただし,登記識別情報の提供方式や管理方法については,なお改善し
ていくべき点があると考えているところであり,これらの点については,資
格者団体を始めとする関係団体等と引き続き必要な協議を行っていきた
いと考えております。
なお,これまでの間,登記識別情報通知書の登記識別情報を記載した
部分が見えないようにするシールがはがれにくくなっている事象が発生し
たこと等につきましては,申請人を始めとする方々に御迷惑をお掛けしま
したことをお詫び申し上げます。