8.(概要)幾ら言っても聞く耳持たないだろうが,登記識別情報制度のような合理性のない制度を孕む
不動産登記法は,世界中の笑いものだ。国際協力で登記法などを輸出する時代に,これを前提とした
新システム骨子案は論外だ。
-(意見)おわりに。繰り返しになるかもしれないが,2005年3月の不動産登記法施行から丸4年以
上たっても,さまざまな利用者国民(不動産業界,金融機関等を含む)にとって,各所で言われている
とおり,登記識別情報制度は取引障害であり不都合のままである。「登識研」報告書で指摘されたさま
ざまな問題点は,すでに4年たっても全く解決しえないものであることが判明している。そしてその解決
不能は「永遠の取引障害」にもかかわらず,「国民のための登記制度」として登記識別情報制度を廃
止できないことは,そのために税金の無駄遣いをさせ,オンラインシステムの開発・発展を妨げてお
り,国民のための登記専門職能である司法書士のひとりとして,甚だ遺憾であり,忸怩たる思いがあ
る。まずは実際の日々の不動産取引の現場を一度見てほしい。登記済証ではなく登記識別情報であ
るがために,立会では「シールをめくるな」と言われ,仕方なく,なにかあったらキチンと対応してくれと
条件をつけて未失効証明で対応するにしても「瞬時に回答が得られない」のであって,「最後にシール
を剥がしたら中身が見えなかった」としたら,結局,時間をかけてまた他の方法の準備をしなおさねば
ならない。これでは,取引にならない。いつもではないにしても,これからシールの劣化により,これら
の問題は多発することは明らかである。こんな合理性のない登記法は,世界中の笑いものです。いい
加減に,とっとと改正してくれませんか?
それにしても,今回の6・29事件はすいぶん神経使っているようですが,こんなことにお金をかけるよ
り,司法書士や調査士を活用したほうが,よほど税金は浮くと思いませんか?そもそも資格者は,国
民のために働くのが仕事なのです。資格者自身の団体の費用で,倫理研修等することによって,国民
のためになる仕事ができる。場合によっては,さらに試験をかければ,もっと真正が保てる。國が,一
部のゼネコンのみにお金をかけるよりも,ずっと効率的だと思いませんか?お金は還流しないでしょう
が(笑)。電子社会であればあるほど,中間の「人」,それもしっかり訓練を受けた人が必要なことはもう
わ
かっているでしょう。大抵のことでは責任を問われない構造の公務員では,もはや電子社会は統治し
きれないのです。経済活動の荒波でもまれている民間の資格者なら,そんなにへんなことはしません
よ。日々,懲戒で脅されており,万一のことがあれば,飯が食えなくなるんですから(笑)
御意見として承りました。