170.- ・システムや情報より人を。マシーンよりヒューマンを。

・システムや情報より人を。マシーンよりヒューマンを。
いま一度,法務省はどちらの方を向いてオンライン政策を進めようとしているのか? ITゼネコンの食
い物ではないかと思われるのは,「5年たったらシステムの入れ替えを容認する」発言を,今回の事業
仕分け作業の中で,法務省のCIO補佐官が発言していたが,このような八ッ場ダム化を容認すること
は不適切である。
その前に,5年で無駄遣いにならないように,長持ちするシステムを開発するためにも,システムありき
の不動産登記法ではなく,登記制度の利用者と登記オンライン利用者の声を反映した法律をつくった
のちに,システムを作り込む必要がある。
したがって,システム負荷が増え,開発経費が係り,真正担保機能として登記済証に劣っており,利用
者国民の負担ばかりが増えている登記識別情報制度は直ちに廃止して不動産登記法を改正してか
ら,次期システムの開発に取り組むべきである。
登記識別情報システムの開発経費は,「セキュリティ」の名の下に,未だかつて公開されたことがない
が,これが利用者への情報公開の妨げになって,無尽蔵に開発費用が貪られるのであれば,それ
は,国民にとって悲劇だ。そうではない代替の選択的制度が現状存在するのであれば,たとえば,使
いにくいといわれる資格者本人確認情報制度を,同等なハードルの高さに設計しなおす手当てをすれ
ば,そのほうが国民にとっては,有益である。なぜなら資格者は国民のために働くために国家国民か
ら資格を与えられた存在だからである。

今後のオンライン登記申請の在り方を検討していく上での御意見として
承りました。
なお,登記識別情報制度に関する意見に対する考え方については,項
番7のとおりです。